山主挨拶
greeting

正法寺へようこそ。
お寺とは仏法僧の三宝があるところです。
仏様がおられ、法即ち教えがあり、その教えを伝え広める僧がいるところです。
そしてこの三つを宝として生きて行く。そう言う価値観をもつ者の集いが仏教徒です。

世の中は、おしなべて利害得失優劣、好き嫌い等の相対的価値観で動いておりますが、なにが出来るのか、どう勝れているかばかりが問われます。
世の中、即ち現実を生きて行く者には当然の事ですが、この相対的価値観と言う物差しは使い方を誤ると危険なものです。
この、役に立つかどうかと言う物差しで幼子や寝たきりの老人、ハンディを背負って生きている人達に安易に対すべきではありません。
何が出来るのかとか、役に立つかとかと言う以前に、そこに存在するだけで尊いと言う価値観です。
別の見方をすれば世の中がお金で全て動くと言われ、思われている中でお金で買えないものがあるだろうと言う価値観です。
百歩譲ったとしても、買ってはいけないと言う価値観です。
これが相対的な物の価値に対して絶対、即ち対を絶している価値、それ自体として存在し価値あるもの、即ち命とか心とか言われるものです。
これが人間として人間たらしめる尊厳性です。
人生観を持たない人はおりませんが、その中で如何に立派な人生観を持つかです。
「価値観の多様化」とか言われ、その人にとってのみの欲望の延長上にある様な価値観が言われる中で、いつでもどこでもいつの時代でも大切にされる最高価値とは何かと言う人生の命題にキチンと答えを出しているのが仏様であり、禅の教えです。

正法寺は昔から修行寺ですが、僧侶ばかりでなく広く多くの人々と共に「真実なるもの」を求めて行く為に存在する寺です。
また、正法寺は多くの方々が参詣に来て下さる寺でもあります。
単なる観光寺院ではなく文字通り「光を観る」仏様の光を観て感じて頂く寺でもあります。

どうぞご参詣下さい。
お待ち致しております。
大梅拈華山 圓通 正法寺 第五十九世山主
盛田 正孝
昭和43年 駒澤大学大学院修士課程修了、昭和57年~平成6年 特派布教師、平成18年~24年 大本山總持寺後堂、平成19年 曹洞宗師家分上、平成19年・20年 布教師養成所主任講師、平成22年 大教師補任、平成23年 師家養成所主任講師、平成24年 特命布教師、平成26年~ 第五十九世正法寺山主